疾風 狂想歌。
破裂する頭を数へ突き刺した風が君をも捕ふ
信じきった様な眼光で
僕はその躯へ爆弾を打ち込む
中の悲鳴は聞こえても
外の悲鳴は聴こえない
僕以外 誰も聴こえない
笑いは嘲りと化し
凡ては何処か
近いよりもう少し向こうへ消し飛んで行く
そして僕を縛り付けようとする
君はまた硝子に身を傾ける
耳障りな色を潰し
心地良いまでの痛みが茂る
切り捨てたい腕を繋ぎとめ
君は未だ掴めぬ鉛を蹴り上げた
上の気持ちは判っても
下の気持ちは解らない
解ろうとさえもしないから
鼓動は脈拍を殺し
総ては例え
忘れ去られようとも拡げていくのを止めない
そして君はまた切り刻もうとする
僕もまた電源を叩き壊す
いつかまた果てしない妄想が疼く日まで。
2006.06.13