トガツキ。

Clouded sunny days.

古ぼけた鞄を持って旅に出た
街はいつか 足のように擦り減った
振り向いたら 埋もれた壁は割れていて
越えたかったものは 今や桃源郷

目を覚ましてよ 這いつくばっても
昨日の場所が見当たらないんだ

傷付いた黴臭い気持ちのままで 手を振った明日は遠い思い出
今日も語れないくせに 僕はまだ
馬鹿にすんなって蹴飛ばしたものを探し続けている


空の向こう 海の向こう いつだって
呼ぶ声は届かないほど遠くから

そこにあるって知っていたんだ
それでも 今日が僕を責めるから

錆付いた血の匂い 解けずにいた頑なな未来の古い面影
涙も流せないのに 飽きもせず
笑顔を見せては許されるような昨日に憧れて


あー、一体何がしたかったんだ 明日の僕


傷付いた青臭い感情を捨てて 手を振った明日の遠い思い出
報われない気持ちだけ そのままで
暴走する時間にすら流されて
答えが出なくて手放したものが 今の僕だったんだ。
2007.10.29
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