オーガスタ・オレンジ
スパイス代わりに命をひとつまみ 体ごとぶつけてしまえば
投げかけた言葉の意味を手に入れられたはずだった
つまらない理由を添えるくらいなら 味気ないそのままで
見つからない目的地に辿りつく日
真っ白に弾け飛んだ景色が思い浮かぶ予定だから
(忘れないで)
儚い気分だけで生きていける、そんな青臭い時も終えて
直感に直感を重ねて 甘さも苦さも得られずに
意味ありげに脱ぎ捨てた靴は 過ぎゆく夏の色を乗せて
口裏を合わせたパズルピースを失くした日
半端な歩数を向こう岸へ隠しておくつもりだから
(さようなら)
終わらない世界に価値を見出したときに終わる世界を僕は見たかった
なんて苦い 青空。
2012.09.13