さよなら子猫。
名前を付けた夜
風が鳴いた
妄想と現実と非現実と私の狭間
夢と夢の間と現実と私の頭
どこを向いても後ろ姿しか見えなくて
吐き出した息が夕陽に染まる少し手前
時計の割れた腕はどちら様
クレシェンドと涙
光らない宝石は原石と呼べば楽になれる
幸せの青い鳥
ペンキで塗り固められて飛べない土の上
全部 たとえばどこからどこまでを
庭に埋めた私はきれいになれた
ストライプの春をチェックの夏の生贄にして
風がささやいた夜
私は名前を付けた。
2010.05.28