幸せのつらさ。
寒さの幻聴を見てほしくて僕は小さく笑う
ふっきれたはずの面影がなくて
何故だか不安になった
季節風が消えたあとの
頭の中の無機質さ
つかんだはずなのに
つかんだはずなのに
何処に置いてきたんだろうか
君の思い出を覚えるヒマもなく
忘れるはずもなく
さよならだけを記憶した録音機
耳の奥でぐるぐる回る
鳴りつづける時計の針が
僕を眠気に引きずりこむ
止まってほしいのに
止まってほしいのに
やっぱり動きつづけるんだろうか
手に入ってしまったものは
逃げるかもしれなくて。
2004.12.05