トガツキ。

理由。

ガラスごしに手をのばして
この目に君のその手を映せたなら
夕立が叫び出して
破片がこの身に降りそそぐ

愛しさの延長線に僕はいない

本の頁をめくる指の
すきまから広がる2階の景色
遠くまで見わたしたなら
秘密で愛を求めたのに

黒い鳥達が僕の心を連れ去った

何処に行けばいいんだろう
疲れ果てた頭 呼び起こして

汚染された脳内かき乱すのは誰?
僕はまぶしい光を見つめることもできずに

お願いだ 知らないふりはしないで

幸福の白いハトの群れ
近付けば逃げるだろう?
近付かなければつかめもしなくて
血液色の想いは飲みほして

きっと見守るだけなんだろう。
2004.12.12
Back←Poem: 01→Next
top