マドレーヌ・マイル。
パッションピンクの泥の中で裸足のまま階段を駆け上がった
モノクロームの時計が笑う
欠けたものを探しちゃいかがですか
さよならの名前だけ口ずさむように
拾い集めては放り投げて
噛み合わない リアルは何処
逃げ出してしまいたい
揺れて回る世界の向こう側で漂っていられたら
限りなく近いもので幸せを感じられたのかな
垂れ流した憧れに追いつける日が来たとき
きっと僕は乾いた笑いにさえ背を向ける
パステルブルーの溶けた氷で
描いた空で見失ってしまったんだ
何色なのかも思い出せない
一体何処で欠けたんだたっけな
たった今 遠くへと投げたものはどれも
失くしたものに良く似ていた
欠けていた?
いつ失くした?
何も考えたくない
何かと僕の狭間に落ちて身動きが取れないままで
創りあげた迷路の出口を忘れてしまった
僕をくるむ日常の外側で溢れる言葉はただ
耳をすり抜けてそのうち力尽きるのに
夢の中の僕はいつでも何かを探そうとして
どうにもならない結果だけ抱えてまた目を覚ます。
2008.05.01